椎名林檎 / 勝訴ストリップ 1. 虚言症 2. 浴室 3. 弁解ドビュッシー 4. ギブス 5. 闇に振る 6. アイデンティティ 7. 罪と罰 8. ストイシズム 9. 月に負け犬 10. サカナ 11. 病床パブリック 12. 本能 13. 依存症 2003/03/31,Virgin/東芝EMI,TOCT-24321,\3059(税込) --------------------------------------------------------------------------------------  病の匂いのする曲群、病んでるね、病んでいるね。病んでる童貞ダンディー。 ところで椎名林檎といえばタイトルからして漢字+カタカナ英語の不思議ちゃん世界だが、 この2ndアルバムでは全13曲中2曲しかりんごちゃんしてない、そこで以下私が替りに 補足追加をしておきました。Yeah、お礼は結構です。 何しろ単なる著作人格権侵害なんとかですから。 -------------------------------------------------------------------------------------- 1. 虚言症グレート  ハードなロックの感じでくぁましてファンの皆様ご安心下さいいつものかすれひっかきに こぶしがまわるぜりんご節。曲はギターがベースがドラムがぐりぐりだが、スパイスとして フルートが効いてる。最後にはなぜか琴ならしたりして、バンド編成で出せる曲の限界に 作り手は気が付いてきたのだろうか、それとも単なる。 2. 浴室バスルーム  主メロ:ダーク・ポップ、進行:テクノ、サビ:ノイズ、歌:少なめ。 3. 弁解ドビュッシー  さっきと同路線。ボイスにノイズかませてるのがよっぽど気に入ったらしいが、 そんな奇矯が受けるのは最初の一回きりよ。ラストはスクラッチでぐちゃぐちゃ。 4. ギブス一級障害  静かに穏やかに溜めつつ進行。やがて期待の中、りんごのボーカルが大きくふくらむ。 二・三回そのパターンをやってギターぐりぐりのハードロックにいく。 ラストはまたもやスクラッチでぐちゃぐちゃ。  単体で聞くとグーレトだぜ、だがアルバムで他の収録曲と連ねて聞くと 【No.2】新路線実験 【No.3】No.2 ver2 + スクラッチ 【No.4】スクラッチ + 〜 と微妙にネタが被り重なってくるので、ここにいたってはインパクトも魅力も薄くなって 80点の地力があっても結局70点くらいになってしまう。ここはプロトタイプ的な他の曲は あえて切って棄てるなどの措置が必要だ。 5. 闇に振る雪、真昼の月。  前奏がすばらしい。歌は普通のりんご節で、歌入ってからのメロも普通だが、 しばらく変なのばっかり聞かされたせいでこれは安心して聞ける作となっている。 6. アイデンティティ高速通信  ぎ・ぎえれ・げ・へへ、あえてひらがなで。叩きつけるような依存の願いの狂いの 崩壊寸前のあはははロックンロールに爆笑はしないがクスリとさせられる。 いや、結構笑える。各パーツはこれまでに出てきた試験作のええとこ取りだが 上手い事組み合わさってちゃんと一本の作品になった。椎名林檎新境地開拓に乾杯。 7. ドストエフスキー罪と罰  しょっぱなからドカーンとボーカル一発勝負。 りんごりんがいつでも演歌に勝負いけますとその咽喉をはげしく最高にふるわせてくれます。  あとはあいかわらず歌詞は読んでも意味わからないし、バックがうるさくて何が何やら、 今回は騒音薄めなんで、結構声は聞き取れる。中〜後半もとことこドスが利いてて 聴けます。だが出だしで力を七割使い果したのか、とどのつまり出だしのとこ意外は ボイスパワーがそれなり、それをバンドが弱めでカバーしてるとも言えるか。  クリスタルキング/大都会 の・ように見せ場一発キリでなく、数回爆発させてれば すんげえ曲になったんだけど、ゆうたら出だし一発屋に終わったな。 8. 幻覚ストイシズム  面白テクノ子供向けキャッチブル。こいつは面白い。 9. 月に負け犬ワイルドグース  バンドミュージック対りんご。何を歌ってるんだか全然わかりませんが、とにかく ロックしてる感じさえあればそれでいいんだとさ。 10. サカナ市場  なんだかなあ。まあジャジーでオッサレーで大人向けでいいんじゃないのはははーのはー ぐらいで別に言いたい事はないねえ。 11. 病床パブリック  楽をしたね、手を抜いたね。  人の好みは千差万別だ、好みなんて求めてもしょうがないよね 心なんてどんどん変わっていくものだから。でも12発しか弾がないのにこれかよ 12. 本能フルスロットル  満点合格首席でフェーバー。これこそ僕らの椎名りんこ。さすが千葉県の星。 13. 依存症ワンダーワールド  病気ネタが多いのは単なる日常それが当り前の話であるだけか 縁無き者がそれにロマンとか感じて勝手にあこがれているかだ。 そしてこの人は自作自演屋だ。一体お前に何がわかるというのだろう。 --------------------------------------------------------------------------------------  前作「無罪モラトリアム」でインパクトあり過ぎなデビューをかましたりんご姫。 当初は実力あるがマイナーに終わるだろうと思って速攻保護しておいたが、意外にもいうか 大メジャーとなって一安心である。考えれば「無罪モラトリアム」が売れない、売れなくても 正当に評価されないようでは日本の音楽界はもう終わりだよ。知る人ぞ知るな状態から 誰でも知ってる状態になったもんで、続くこの「勝訴ストリップ」は安心して放置してた。 まあ視聴機で「ドストエフスキー罪と罰」聞いて、うむ、あいかわらずであると安心したし、 「ギブス一級障害」とかはええプロモなのもあって話題&売上々で温かく見守ってたら その後どうも迷走メディテーションを始めたらしくて、なんか精液のついたアルバム 出してみたり、妊娠出産をドビュッシーしたり、あげくカバーに走ったりと、あれだけの 栄盛を飾った人が見事なまでの落ちぶれっぷりである。なにやってんだ林檎! 語尾にりんこ付けてる場合じゃない、一体林檎はどこで足を踏み外してしまったのか、 こうなってはFast以降全然手付かずだった林檎世界を改めて検証して見るしかない。 と、いうわけで今回のレビュー。姫(椎名”マゾヒスト”林檎小娘)の為に、一部 一生懸命サディスティックに振舞ってみましたが、ご満足頂けましたでしょうか。  過激な世界、過激な私を演じ振舞って行くりんご姫、もの珍しさか実力か、そこはすでに 誰かが通過した場所か?とにかく走り、続けなければならない新宿系自作自演屋。 ココロ、チキンレースのその果ての、やがての乱心、行き付いたそこはファンタジーの国。 泣けばいい、すでに涙は届かないけれど。